2024年10月末ごろから、ドローンスクールに通い、修了審査を受けて、指定試験機関の実施する学科試験と身体検査を受けて、無事、無人航空機操縦者技能証明書を取得することができました。
二等無人航空機操縦者技能証明書取得までの一連の流れと行った申請、各システムの使い方についてまとめていきたいと思います。
- ドローンを飛ばすには国家資格が必要?
- 二等無人航空機操縦士ができること
- 二等無人航空機操縦士の資格を取得するためにしたこと
- ドローンスクールで二等無人航空機操縦士コースを受講する(3日:11月下旬~12月上旬)
- 修了審査(再審査)、限定変更の実地講習と修了審査を受ける(1日:12月上旬)
- 学科試験、身体検査の申し込みをする(ネット申請:12月中旬)
- 学科試験を受ける(1日:12月中旬)
- 試験合格証明書発行申請する(ネット申請:12月中旬)
- 二等無人航空機技能証明書発行申請する(ネット申請:12月下旬~1月上旬)
ドローンを飛ばすには国家資格が必要?
機体を購入して、いざ飛ばそうと思ったとき、様々な条件をクリアすれば、特に登録や申請をせずとも飛行することができます。しかし、その条件をクリアする方が現在は難しいと考えた方が良いです。
また、条件を知らないまま、適切な許可・承認を取得せずに無人航空機を飛行させたり、事故を起こした場合は、懲役又は罰金に科せられる可能性もあり、むやみにドローンを飛行させることはやめた方が良いでしょう。
詳しくは、国土交通省がまとめていますのでこちらをご確認ください。無人航空機を屋外で飛行させるための手続きについて
以上のことから、私は、国家資格を取得することにしました。
二等無人航空機操縦士ができること
ドローン(無人航空機)の国家資格には、現在2種類あります。
1つ目が、カテゴリーⅢ飛行に必要な技能に係る一等無人航空機操縦士
2つ目が、カテゴリーⅡ飛行に必要な技能に係る二等無人航空機操縦士 です。
それぞれ、合格した試験に応じて無人航空機の種類又は飛行の方法について限定されます。
ざっくり、言うと一等は「人の頭上を飛行できる」資格で、二等は「人の頭上を飛行できない」資格です。
人の頭上というのは、ドローン操縦者や飛行に関わる人以外(第三者)の人の頭上です。
例えば、観光スポットを上空から撮影したいとき、一等は必要な申請や措置を行えば、第三者の頭上を飛行させることができます。
一方、二等はドローンが飛行する範囲に「立ち入り管理措置」を行い、第三者の侵入がない空間を作り、その上空を飛行させることしかできません。
その他にも、一等と二等でできること・できないことがありますので、詳細は国土交通省がまとめたこちらの資料をご確認ください。無人航空機の飛行許可・承認手続
二等無人航空機操縦士の資格を取得するためにしたこと
取得に向けて動き出したのが、2024年9月下旬で、手元に証明証が届いたのは2025年の1月下旬で、約4か月かかりました。
ざっくりその流れを記載してみます。
- ドローンスクールの無料説明会を受講する(2ヵ所2日:9月下旬~10月下旬)
- ドローンスクールに入校する(ネット申込:10月下旬)
- ドローンスクールで初心者コースを受講する(3日:11月上旬)
- ドローン基盤システムで「技能証明申請者番号」を取得する(ネット申請:11月中旬)
- ドローンスクールで二等無人航空機操縦士コースを受講し修了審査を受ける(3日:11月下旬~12月上旬)
- 修了審査(再審査)、限定変更の実地講習と修了審査を受ける(1日:12月上旬)
- 学科試験、身体検査の申し込みをする(ネット申請:12月中旬)
- 学科試験を受ける(1日:12月中旬)
- 試験合格証明書発行申請する(ネット申請:12月中旬)
- 二等無人航空機技能証明書発行申請する(ネット申請:12月下旬~1月上旬)
()でおおよその所要時間と時期を記載しました。
ネット申込・申請は作業時間は10~30分程度ですが、申請してから回答が来るまで、数日から1週間かかることもありました。
それぞれ、詳しく紹介していきます。
ドローンスクールの無料説明会を受講する(2ヵ所2日間:9月下旬~10月下旬)
私は、インターネットで3~5つのドローンスクールに目星をつけて、そこから2つのスクールの無料説明会を受けました。
1つ目のスクールは、3日間程度で二等無人航空機操縦士の資格取得が可能と広告しており、関東圏にスクールを構える会社でした。無料説明会は半日程度で、説明1時間ほど、無料体験1時間ほどでした。
2つ目のスクールは、約7日間程度で二等無人航空機操縦士の資格取得と限定変更(夜間・目視外)が可能な福島県内のスクールでした。無料説明会をWEB上で開催しており、時間は1時間程度でした。
前者の方が、スクール料金の合計が10万弱安く、期間も短いため魅力的でしたが、
「3日間で私は十分な知識と技術を習得できるだろうか…」
「試験に落ちた場合、再試験のために関東へ足を運ぶのは大変だろう…」などと考え、
後者のスクールで、時間をかけて知識と技術を取得することを決めました。
ドローンスクールに入校する(ネット申込:10月下旬)
10月上旬に無料説明会を受講し、2、3日以内にインターネット上でドローンスクールの入校申込を行いました。
ドローンスクールで初心者コースを受講する(3日:11月上旬)
ドローンスクールに入校して、すぐに二等無人航空機操縦士のコースを受講できるわけではなく、資格取得に必要な飛行時間と基本的な知識を得る必要があります。
そのため、初心者コースを受講しました。受講すると民間資格を取得することができます。
このコースの内容はざっくり、以下の通りです。
1日目は、ドローンの基本的な知識を学ぶ座学
2日目は、飛行前後の点検と飛行の実技
3日目は、飛行前後の点検と飛行の実技と修了試験
最終日に、3日間で学んだことを振り返るテストを行いました。私は、無事合格し民間の資格を取得することができました。
ドローン基盤システムで「技能証明申請者番号」を取得する(ネット申請:11月中旬)
民間の資格を取得したタイミングで、スクールの方から「ドローン基盤システムで技能証明申請者番号を取得するように」という指示がありました。
技能証明申請者番号の主奥の手順は以下の通りです。
①ドローン基盤システム2.0のアカウント作成
技能証明申請者番号取得の前に、まずは、ドローン基盤システム2.0のアカウントを作成します。私は「個人の方のアカウント開設」から作成しました。
②技能証明申請者番号の取得
ドローン基盤システム2.0にログインし、「登録手続等はこちら」のボタンを押します。
手続きの一覧から「機体認証、技能証明の取得手続き」を探し、「技能証明の取得申請へ」のボタンを押します。
技能証明メニューのページに遷移するので「技能証明申請者番号の取得」を押します。
③「本人確認」と「申請者情報」の入力
本人確認は、マイナンバーカード、運転免許証・パスポートを使用したオンライン認証、本人確認書類の郵送の4種類から選べます。
申請者情報は誤りがないように、必要項目を入力します。
④「講習機関情報」の入力
私はドローンスクールから事前に教えてもらっていた「登録講習機関事務所コード」を入力しました。
⑤「その他情報」の入力
質問に対して「はい・いいえ」で回答していきます。
⑥「申請者情報確認」の確認
これまで入力した情報に誤りがなければ「取得申請」ボタンを押します。
⑦「メールアドレス認証」と「申請状況確認」
登録したメールアドレスに確認用メールが送信される旨のダイアログが表示されるので、問題が無ければ「 OK 」ボタンを押します。
「OK」ボタンを押すと、登録したメールアドレスに「各種手続き確認のお知らせ」メールが送信されるので、メールを確認します。
到達確認のメールを開き、メールのURLを押すとメールアドレスの認証が完了し、申請操作完了となります。申請状況は申請状況一覧ページで確認できます。
詳しくは、国土交通省がまとめた「技能証明申請者番号申請編01.技能証明申請者番号の番号取得申請方法」をご確認ください。
ドローンスクールで二等無人航空機操縦士コースを受講する(3日:11月下旬~12月上旬)
二等無人航空機操縦士コースを受講するため、改めてドローンスクールに入校し、座学や飛行訓練を行います。
このコースの内容はざっくり、以下の通りです。
1日目は、二等無人航空機操縦士試験対策の座学(11/16)
2日目は、実地試験と同様のコースを飛行させる実地講習(11/21)
3日目は、修了審査(12/3)
1、2日目と順調に受講できましたが、3日目の修了審査でまさかの1発不合格の飛行をしてしまい…スムーズな資格取得とはいきませんでした。
スクールの方々のご配慮のおかげで、数日後に実施する予定だった限定変更と合わせて再審査していただけることになりました。
修了審査(再審査)、限定変更の実地講習と修了審査を受ける(1日:12月上旬)
午前中に、二等無人航空機操縦士の修了審査を受けて、無事合格できました。
同じく、午前中で限定変更(夜間・目視外)の実地講習を行いました。
午後に、限定変更(夜間・目視外)の修了審査を行い、無事合格できました。
学科試験、身体検査の申し込みをする(ネット申請:12月中旬)
学科試験、身体検査の申し込みはとても複雑です…なぜこんなに複雑なのだろうと少し嫌になりました。申請の流れは以下の通りです。
指定試験機関(日本海事協会)の無人航空機操縦士試験案内サイトにアクセスする
このサイトは通過するだけです。特に何かをするわけではないので、そう思っておきましょう。
サイトの右上にある「試験申込システム」または、サイト左側の「無人航空機操縦士試験のお申込みはこちら」のボタンを押します。
どちらも同じ遷移先の無人航空機操縦士試験申込システム「ClassNK」になります。
無人航空機操縦士試験申込システム「ClassNK」でアカウント作成
このシステムでは、「学科試験」「身体検査」「試験合格証明書」に関する申し込みや手数料の支払いを行います。
学科試験は、申し込みと結果確認のみで、このシステムで試験の申し込みをした後、さらにCBT運営会社のHPで試験日や試験会場の予約、試験料の支払いをする必要があります。
ちょっとややこしいですよね。
ということで、このシステムでできることを箇条書きにしてみました。
- 学科試験:学科試験申し込み、結果確認
- 身体検査:身体検査申し込み、手数料の支払い、結果確認
- 試験合格証明書:試験合格証明書の発行申請 ※試験合格証明書の発行に手数料はかかりません
それでは、さっそくシステムのアカウント作成から行ってみましょう!
まず、システムログイン画面の右上「新規登録」でアカウントを作成します。
登録には、メールアドレス、生年月日、技能証明申請者番号の入力が必要になります。ドローン基盤システム2.0で取得した技能証明申請者番号を入力しましょう。
ちなみに、技能証明申請者番号は頭にローマ字が入らない、数字だけの番号です。
これまで、ドローン基盤システム2.0のアカウント番号や登録機関の番号など、様々な番号が溢れていますので、ごっちゃにならないように整理しましょう。
無人航空機操縦士試験申込システム「ClassNK」で学科試験、身体検査の申し込み
まずは、学科試験からです。
学科試験①:「試験を探す」タブで「学科試験」をキーワードで検索
無人航空機操縦士試験申込システム「ClassNK」にログインすると、「試験を探す」というタブを押し、「学科試験」というキーワードで検索します。
「一等、二等」それぞれの学科試験がヒットするので、自分が受けたい等級の試験を選択し、「試験を申し込む」のボタンを押します。
申し込みが完了すると、完了メールが届きます。メールに記載されている、CBT運営会社(プロメトリック株式会社)のサイトにアクセスします。
学科試験②:CBT運営会社(プロメトリック株式会社)のサイトで試験予約
すると、以下のように、無人航空機操縦士試験のページが開きます。
下にスクロールしていくと「試験予約」の記載があります。ここで、CBT運営会社(プロメトリック株式会社)のサイトでアカウント(ID)を作成して、試験を予約します。
IDとパスワードを取得したら、取得完了のメールが届きます。メール内のURLをクリックすると、「試験一覧・検索」のページが開いてしまうので、「無人航空機操縦士試験」のページを見失います。
改めて、「試験一覧・検索」の検索窓で「無人航空機操縦士試験」を検索し、ヒットした「無人航空機操縦士試験」をクリックすると、「無人航空機操縦士試験」のページに戻ってきます。
試験予約から受験までの詳しい流れは、受験の流れを確認してください。
身体検査①:「試験を探す」タブで「学科試験」をキーワードで検索
無人航空機操縦士試験申込システム「ClassNK」に戻ってきます。
無人航空機操縦士試験申込システム「ClassNK」にログインすると、「試験を探す」というタブを押し、「身体検査」というキーワードで検索します。
身体検査②:「書類での受験」を申し込み、手数料を支払う
運転免許証を持っていれば、「書類での受験」が一番工数が少ないので、おすすめです。
試験名「【身体検査】書類での受験_202●<1回目>」をクリックし、「試験を申し込む」ボタンを押します。
必要項目を入力し、「申込内容の確認」を押すと、また、「試験を申し込む」ボタンがあるページに戻ってくるので、入力内容を確認し、問題がなければ「試験を申し込む」ボタンを押します。
「申し込みが完了しました」の表示がでたら、「お支払い」のボタンがでてくるので支払いに進みます。
支払いを完了すると、7営業日以内に「身体検査に関する登録情報変更のお知らせ」のメールが届きます。
このメールに記載のURLで結果を確認することができます。
学科試験を受ける(1日:12月中旬)
いよいよ、学科試験です。
CBT運営会社(プロメトリック株式会社)に申し込みをした際に、送られてきたメールに記載の、試験名、試験日・開始時間、集合時間、試験会場を確認し、間に合うように会場に向かいましょう。
CBTはコンピューター上で試験の出題および解答が行われます。係員の指示に従い、試験を受けましょう。
30分50問でおよそ40点以上が合格ラインと言われています。事前に過去問を解いて、時間の感覚を掴んでおくといいでしょう。
私は、回答が不安な問題が2問ありましたが、試験時間を10分残して、一通り回答を終えました。回答が不安な問題にはフラグ(目印)を付けられるので、そういった機能を活用するといいでしょう。
そこから、見返しと不安な2問の回答をギリギリまで考え、ほぼ30分を使って試験を終えました。「終了」のボタンを押すと、すぐに合格か不合格か確認することができました。
無事合格できました。
また、試験終了後、すぐにCBT運営会社(プロメトリック株式会社)から「【プロメトリック】スコアレポートのご案内」のメールが届きます。
このメールにURLとスコアレポートコードが記載されており、URLからスコアレポートコードと自分の姓を入力すると、こちらでも合否結果を確認することができます。
上記画像、「―結果に関する注意事項―」の記載にもあるように、正式な結果は8営業日を目途に、無人航空機操縦士試験申込システム「ClassNK」から送られてきます。
私は、試験日から2日営業日で「【無人航空機操縦士試験申込システム】学科試験受験結果のお知らせ」のメールが届き、正式な合格を確認することができました。
試験合格証明書発行申請する(ネット申請:12月中旬)
身体検査、学科試験の結果が揃うと「試験合格証明書発行申込み」が選択できるようになります。
私は、試験合格証明書発行申込みから3営業日で、試験合格証明書をダウンロードできるようになりました。
無人航空機操縦者技能証明の取得には、この試験合格証明書が必要になるので、PDFでダウンロードしておきます。
二等無人航空機技能証明書発行申請する(ネット申請:12月下旬~1月上旬)
いよいよ、二等無人航空機技能証明書発行申請です。まず、久々のドローン基盤システム2.0にログインしてください。
「機体認証、技能証明の取得手続き」の「技能証明の取得申請へ」のボタンを押し、「技能証明メニュー」のページを開きます。
ここで「技能証明書の交付・変更・返納に伴う各種申請を行う」の「技能証明書の新規交付」ボタンを押します。
次の流れで入力、確認を行っていきます。
「申請者情報」>「技能証明情報」>「その他情報」>「申請情報確認」>「申請完了」
申請が完了すると、国土交通省航空局無人航空機技能証明担当から「【ドローン情報基盤システム】申請受付完了のお知らせ(新規申請)」のメールが届きます。
メールには、「申請種別」や「申請受付番号」が記載されており、申請内容の確認が完了するまでお待ちくださいと書いてありました。
無事、内容に問題がなければ国土交通省航空局無人航空機技能証明担当から「【ドローン情報基盤システム】手数料の納付のお知らせ」のメールが届きます。
メールに記載のURLからドローン基盤システム2.0の「技能証明メニュー」ページのを開きます。
「技能証明申請状況や技能証明書情報を確認する」の「申請状況確認/取り下げ/支払い」のボタンを押します。
「申請状況一覧」のページが開くので、手数料を納付する申請の「支払選択」ボタンを押します。
支払い方法は、クレジットカード・ATM・インターネットバンキングの3種類から選べます。
技能証明書申請に関する詳細は、ドローン情報基盤システム操作マニュアル技能証明申請編でも確認することができます。
手数料を納付すると、国土交通省航空局無人航空機技能証明担当から「【ドローン情報基盤システム】新規申請完了のお知らせ」のメールが届きます。
ここまでくれば、あとは、技能証明書が郵送で送られてくるのを待つのみです。
私は、2025年1月15日に「【ドローン情報基盤システム】新規申請完了のお知らせ」のメールが届き、実際に、技能証明書が手元に届いたのは2025年1月30日でした。営業日としては11営業日でした。
【まとめ】【ドローン国家資格】「二等無人航空機操縦者技能証明」資格取得までの流れ申請方法を紹介します!
ここまでお読みいただいた方、大変お疲れ様でした。読みづらい箇所もあったかと思います。質問・疑問等あれば、コメントで残していただけると助かります。
学科試験以降、様々なシステムに登録し、IDやパスワードを発行され…申請が面倒というのが正直な感想です。この記事を書くために各システムにアクセスしましたが、初見だと非常に流れが分かりにくいなぁと思いました。
また、記事に記載しませんでしたが、私はドローン基盤システム2.0での「技能証明の取得申請」で、一度書類不備で差し戻しになってしまい、その時期が年末年始期間で再申請ができなかったので余計に時間がかかってしまいました。
ドローンスクール入校から技能証明書が手元に届くまで、早い人なら2~3か月で済むと思います。
ぜひ、興味がある方は資格取得してみてください!このブログでは引き続き、ドローンについて掲載していきます。
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