2024年2月6日(木)に、移動図書館車「クックちゃん号」の出発式が行われてから、1年が経ちました。
まだ、「クックちゃん号」を利用したことがないという方も多いと思い…実際に巡回場所に行ってきた様子と図書館と図書室の違いを紹介します!
クックちゃん号を利用するには

玉川村の移動図書館車「クックちゃん号」は、図書室をなかなか利用できない村民の方々の読書活動を支援するとともに、地域の皆様の更なる交流の促進を目指し、村内各地を巡回しています。
クックちゃん号は村内を定期的に巡回しています。巡回スケジュールは以下、玉川村公式ホームページからご確認ください。
この記事では、地域の図書館や図書室が住民にとってどんな役割があるか、改めて考えてみようと思います。
図書館と図書室の違いは法律
学校や市町村ごとにある図書館や図書室は私たちにとってどういう存在なのか考えたことはあるでしょうか。
図書館と図書室は、名前が若干異なるだけで同様のサービスを提供してくれる場と認識している方も少なくないと思いますが、実は、図書館と図書室では適応される法律が異なります。
図書館は図書館法
図書館の根拠法令は図書館法となっており、
「図書館法は、社会教育法(昭和二十四年法律第二百七号)の精神に基き、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り、もつて国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とする」
とされています。
詳しくは、日本図書館協会「図書館の自由に関する宣言」(参照日:2025.02.21)でもご確認いただけます。
図書室は社会教育法
一方、玉川村公民館にあるクックちゃん文庫は「公民館図書室」という立ち位置です。「公民館図書室」の根拠法令は、社会教育法となっています。
社会教育法において、
「公民館は、市町村その他一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もつて住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする」
とされています。
法律が異なるとサービスも異なる?
図書館と図書室で適応される法律と目的が異なることが分かりました。
では、法律が異なることで利用者が受けられるサービスも異なるのか、以下3点から見ていきましょう。
① 資料収集・蔵書構成
- 図書館
- 系統的・継続的な資料収集が求められる
- 調査研究用資料、行政資料、専門書も重視
- 図書室
- 地域向け・娯楽性・児童向け中心になりやすい
- 予算やスペースが限定的な場合が多い
② 専門職員(司書)の配置
- 図書館
- 司書配置が制度上想定されている
- レファレンスサービス(調べもの支援)が可能
- 図書室
- 必ずしも司書が配置されるとは限らない
- 簡易的な案内が中心になりやすい
③ 「図書館の自由」の保障
- 図書館
- 日本図書館協会の「図書館の自由に関する宣言」を重視
- 利用記録の秘密保持、資料選択の自主性などが強く意識される
- 図書室
- 法的・運営上、同水準の対応が必須とは限らない
このように、図書館と図書室では法律の違いにより、提供が期待されるサービスの範囲と深さは異なります。
改めて、それぞれの立場を確認すると以下のようになります。
図書館は「図書サービスそのものが目的」
図書室は「社会教育活動の一部としての図書サービス」
玉川村公民館の図書室である「クックちゃん文庫」と「クックちゃん号」は、地域に身近な学びと読書の入口として非常に重要な存在だと言えます。
【まとめ】

いかがでしたでしょうか。普段何気なく利用している「図書館」と、クックちゃん文庫やクックちゃん号のような「図書室」には、実は法律に基づいた役割の違いがありました。
「図書館」が幅広い資料を体系的に守る場所であるのに対し、玉川村のクックちゃん号のような「図書室」は、より私たちの暮らしに寄り添い、地域の人々が学び、交流するための「社会教育の拠点」という大切な役割を担っています。
運行開始から1年。クックちゃん号は今日も、ただ本を届けるだけでなく、村のあちこちで新しい知識や人との出会いを運んでいます。まだ利用したことがない方も、この機会にぜひ、お近くの巡回場所で「村の図書室」の扉を叩いてみてください。

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