新年を迎える準備真っ最中のこの時期、大雷神社では門松づくりが行われました。
神聖な空気が漂う中、地元の禰宜や氏子たちが竹や松を手際よく組み合わせて、門松を作る様子を取材しました。
門松の材料
2024年12月14日(土)、小高区にある大雷神社で、地域の住民や氏子が集まり、門松づくりが行われました。
今回の門松の材料は、藁と竹、松の木、土、南天の枝でした。
門松づくりの過程
門松づくりはまず、筒状の入れ物に藁を巻き付けるところから始まります。
巻き終えた藁は、余った部分を入れ物の中に折り込んで整えます。
その後、藁を藁縄で3か所男結びし、巻き付ける回数をそれぞれ3回、5回、7回と変えて土台を完成させます。
奇数が陽数、偶数が陰数って考えが古代中国を中心にした東洋文化圏にあり、奇数の3・5・7はめでたい数字と言われているそうです。
そして、上から末(すえ)に向かって3・5・7回と巻くことで、陽数が末広がりに増えて繁昌しますようにという願いが込められているそうですよ。
次に、完成した土台の中に竹を入れ、土でしっかりと固定します。
この際、竹を美しく配置するためにバランスを調整するのがポイントです。
竹が固定されたら、次は飾り付けです。
土台の周りの藁を丁寧に剪定し、南天の枝や桜の枝を配置します。対の門松として仕上げるため、左右のバランスを慎重に見ながら調整していました。
門松完成
完成した門松を正面から見ると、竹の切り口が笑っているように見えます。
この切り方は、「笑う門には福来る」という日本のことわざにちなんだ縁起の良いもので、「笑い竹」や「笑い門松」と呼ばれています。
さらに、竹の根元に添えられた紅白の南天の枝にも意味があり、「難(なん)を転(てん)じて福となす」という語呂合わせで厄除けの意味が込められています。
そして、最後に禰宜が草書で書いた「謹賀新年」の札が飾られ、神社が一気にお正月らしい雰囲気に包まれました。
まとめ
これまで、禰宜お一人で門松を作っていたそうです。今年は地域住民や氏子の協力のもと、約1時間30分ほどで完成しました。
立派な門松で良い新年を迎えられそうですね。
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