福島県玉川村の小正月行事「やっちゃ小屋」とは?由来や見どころを詳しく紹介!

歴史・文化

福島県玉川村の南須釜字南宿地内及び大字山小屋地区に伝わる小正月行事の「やっちゃ小屋」が令和5年1月13日(土)に行われました。

この記事では「やっちゃ小屋」の由来や歴史と、実際に参加した様子をご紹介します!

「やっちゃ小屋」とは?

やっちゃ小屋の由来

「やっちゃ小屋」の由来は「どんと焼き」です。

一般的な「どんど焼き」は、松の内まで飾っていた松飾りやしめ縄、お正月の書き初め、昨年に授与したお守りなどを燃やす(お焚き上げ)ことで、正月飾りを目印に家にきてくださった年神様を見送り、縁起物を燃やして、五穀豊穣、商売繁盛、家内安全、無病息災を願うためだと言われています。

「やっちゃ小屋」は一般的な「どんと焼き」とは少し異なり、その名の通り、藁や竹などを持ち寄って小屋をつくり、お正月飾りとともに小屋をお焚きげをします

やっちゃ小屋はいつ行われている?

「やっちゃ小屋」は毎年1月14日~16日あたりに行われます。

この3日間は「小正月」と言われ、年末の準備から元旦、松の内と続いてきた正月を締めくくる日となります。

「やっちゃ小屋」当日の様子

夕方~夜にかけて、地元の育成会の方々が集まり、火種を作りはじめます。

小屋の様子

藁と竹でできた小屋は年末から年明けにかけて建てたそうです。

小屋の周りでは大人が火種を囲み、子供たちは元気よくお出迎えをしてくれます。

小屋の中は2~3畳ほどのスペースがあり、地元の子どもたちがお餅を焼いたり、暖をとったりしています。

祝い金奉納

正月飾りのお焚き上げを持ってきた人はお気持ちとして、祝い金とお餅を持参するそうです。

祝い金は竹筒の中に保管されます。(画像が荒くすみません)

甘酒や餅を振る舞う

正月飾りと祝い金を奉納すると、甘酒や焼き餅をいただけます。

小屋の中で子供たちが焼いてくれる焼き餅(マシュマロやバームクーヘンもいただきました)は焼き立てで、とても美味しかったです。

お焚き上げ

「天神天満宮万歳」という掛け声とともに、1年の無病息災と五穀豊穣を願い、小屋に点火します。

乾燥した藁や竹はあっという間に火が回り、火柱が上がります。竹が燃えて破裂する音は大人でも驚くほどの迫力でした。

【まとめ】福島県玉川村の小正月行事「やっちゃ小屋」とは?由来や見どころ、参加方法と日程を詳しく紹介!

ということで、玉川村の小正月行事「やっちゃ小屋」についてまとめてみました。

玉川村の「やっちゃ小屋」のように小屋を「どんと焼き」として焼くのは、東北地方でみられる風習のようです。福島県楢葉町では「鳥小屋の鳥追い」、秋田県では「サエの神の小屋焼き」がありました。どちらも、害鳥から田畑を守る「鳥追い」と正月飾りを燃やす「どんと焼き」を同時に行うようになったのが由来のようです。

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